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豊胸手術なら南クリニック > 他院で豊胸手術失敗された方へ

豊胸手術の失敗は、いくつかに分類できます。まず大きく2つ、手術方法による分類です。
1つは脂肪注入による手術の失敗、2つ目はバッグ挿入による手術の失敗です。
脂肪注入による手術の失敗は、シコリ、石灰化、元に戻ってしまったといった、という3つが主なものです。まれに、胸の傷跡というものがありますが、これは論外と言っていいでしょう。バッグ挿入による失敗は、一番多いのがカプセル拘縮です。そしてリップリング、左右差といったものが続きます。

脂肪注入による失敗について

  • シコリが残ってしまった
    注意深く触らなければ分からないほどの小さなシコリであれば、それほど問題ではないでしょうが、中には鶏の卵くらいの大きさで、バストに変形まで残しているものもあります。
    このシコリの正体ですが、いちばん外側が瘢痕組織と呼ばれる、いわゆる傷の組織です。その内側には、後に述べる石灰化組織が存在する場合があります。そして、それらの内側である中心部分には、壊死に陥ってしまった脂肪から流出した脂肪が溜まっています。原因は、注入手技の問題とともに、その後の対応にあります。
    脂肪組織はそもそも、脂肪細胞のみでできているものではありません。脂肪細胞に効率よく酸素や栄養を供給し、細胞の代謝で発生した二酸化炭素や老廃物を効率よく運び去るシステムが存在しているからこそ、脂肪組織として生きているのです。
    しかし脂肪吸引で取り出された脂肪は、このシステムから取り外されたものです。したがって注入された脂肪は、注入されたばかりの時には、効率の悪い必要物質の供給と、効率の悪い不要物質の排出しかできないのです。そんな注入された脂肪が、大きな塊として注入されているとしたら、どのようなことが起こるかは、すぐに想像できると思います。塊の外側にある脂肪は生き残りますが、その内側は壊死に陥ってしまいます。壊死に陥った脂肪は、もはや生きた細胞ではありませんので、不要な物質の塊といえます。体内の不要な物質は、細かいものはリンパ管を伝ってその場から取り去られますが、大きなものは白血球が貪食(食べること)します。その際には炎症を起こします。それがおさまると、その場所には瘢痕(傷跡)が形成されます。その炎症がもっと強いと、瘢痕とともに石灰化が発生するのです。
    そして、白血球も入って行けないほど奥の、塊の中心部分に近いところには、壊死に陥って液状化した脂肪細胞の残骸として、脂肪細胞から流出した脂肪が溜まったままになって残されます。
    このようなことが起こらないようにすることが、シコリの発生を防ぐ第一歩なのです。そのためには、絶対に、大きな塊として脂肪を注入しないことです。そして、術後1週間経過しても、バストの痛みがおさまらない場合には、早急に受診して、シコリになりつつある注入脂肪の塊を、針を刺して取り除くことが必要です。時期を逃すと、治療不能な状態となります。
  • 乳がん検診で石灰化を指摘された
    石灰化そのものは手術後の炎症の産物ですので、特に健康上の問題はありません。しかし石灰化は、マンモグラフィーの所見上、乳がんを疑わせる重要な所見でもあります。したがって乳がん検診で石灰化を指摘された場合には、検診機関の案内通り精密検査を受けましょう。現在では、いきなり乳房の組織を切り取ってきて病理検査をするのではなく、MRIで悪性所見の有無がぼぼわかります。石灰化そのものを取り去ることは切開手術を必要としますが、乳がんでない限り、健康上の問題はありませんので、「案ずるより産むが易し」の格言通り、心配しているよりもMRI検査を受けるようにしましょう。
    また、石灰化は前述のシコリに伴って発生する場合も多くあります。この場合の石灰化は、その形が乳がんの石灰化とは違い、卵の殻のような形をしています。したがって乳がんではないということはすぐにわかるのですが、その石灰化が乳がんの石灰化を隠してしまっている場合もありますから要注意です。やはり、MRI検査は欠かせないと考えられます。
  • 元に戻ってしまった
    注入した脂肪が吸収されてしまうことで、バストのサイズが元の大きさにもどってしまいます。それも術後3カ月を超えてから、発生します。脂肪が吸収されてしまう原因ですが、いくつかあります。その中で一番多いのが、術後の細菌感染です。
    注入した脂肪が細菌に感染してしまうと、細菌を貪食するためにやってきた白血球が、注入された脂肪までも貪食してしまいます。細菌感染を防ぐためには、清潔な環境での手術と、手術時に予防的な抗生物質の投与が大切です。清潔な環境とは、手術室の見た目がきれいということではありません。術野をしっかりと消毒することや、吸引した脂肪の取り扱いのことです。また人体には常在菌という細菌があり、それらと免疫機能がバランスをとって健康な状態を維持しています。しかし手術というストレス状態においては、このバランスが一時的に崩壊します。この一時的なバランスの崩壊の隙をついて、細菌感染が発生することもあります。手術時の予防的な抗生物質の投与は、この常在菌に感染発生の隙を与えないことを主な目的として行います。
    そのほかの原因としては、バストの血行不良です。これは、1回の手術で大量の脂肪を注入した場合に起こります。大量の脂肪を注入すると、皮膚の伸びがバストのふくらみに追い付かず、中の圧力が上昇してしまいます。そうすると、細かい血管がつぶされてしまうことで血行不良が発生し、注入された脂肪に必要な酸素や栄養が行き渡らずに細かい壊死が発生し、注入された脂肪が吸収されてしまうのです。では、一度に注入する脂肪の量はどのくらいが最適なのかというと、欧米人に比べて胸郭が狭く、アンダーバストのサイズが小さく、そして皮膚が硬くて伸びが悪い日本人の場合、片胸につき250ccまでが適切であると思われます。片方に300cc以上の注入を行った場合には、いかに小さな塊として注入したとしても、塊同士が接触して大きな塊となって、前述の石灰化やシコリの発生が増えるばかりでなく、吸収されて元の大きさに戻ってしまうことになります。最近よく、このような300ccを超える注入を行った症例写真をインターネット上で見かけますが、どれも術後3カ月を超えた結果ではありませんから、信用に値しませんので注意が必要です。手術の腫れは、術後2週間から1カ月でほぼなくなりますが、脂肪の吸収は、術後2カ月から3カ月にかけて起こります。 元に戻ってしまったバストは、再手術しかありません。
  • 胸に傷が残ってしまった
    脂肪注入手術では本来、傷はほとんど残らないか、非常に目立たなくなります。しかし、脂肪を注入するときに間違ったところから注入すると、目立つ傷が残ります。それは鎖骨から乳輪までの、バストの上方の部分です。この場所はニキビができてもケロイド化しやすい場所で、その治療には非常に難渋することは、美容外科・形成外科の医師としては常識です。そこで当院では、小さな塊でまんべんなく脂肪を注入するために、乳輪の縁と、アンダーバストまたはワキの下から脂肪を注入します。

手術である限りは、ある一定の失敗リスクは避けようがありません。しかし、その「発生率をいかに低く抑えるか」といったことが重要になってきます。

失敗しないために以上をまとめると、以下のようになります。

  • 必ず、小さな塊として注入するクリニックを選択する。
  • 石灰化は、MRI検査を受けておく。
  • 術後1週間してもバストの痛みが消えない時には、必ず受診する。
  • 術後3か月以内の症例写真は信用しない。

バッグでの豊胸手術の失敗について

バッグでの豊胸手術では、カプセル拘縮が一番多いといえます。最新の素材を使用したバッグでも、手術後年数が経過するごとに、約1%ずつカプセル拘縮が増加してくる傾向にあります。術後早期に拘縮を予防する薬を飲めば、ある程度は防止できるのですが、未だ5年以上の長期的な効果はわかっていません。

バッグでの豊胸手術でカプセル拘縮が発生した場合には、脂肪注入での再手術が有効です。
この場合には、原因であるバッグを取り出した後、内視鏡を使用してカプセルの内側を見ながら、脂肪の注入を行います。カプセルの内側に脂肪を注入してしまうと、そこで大きな塊になり、すべて吸収されてしまうかシコリとして残ってしまうからです。

脂肪注入の具体的な手技として、バッグを取り出した後そのポケットの中に内視鏡を挿入します。
そうすると、ポケットがカプセルに取り囲まれているのがわかります。そしてそのカプセルに、脂肪を小さな塊としてバラバラに注入していきます。その、内視鏡でカプセルの内側を見ながら、バストの皮膚側から脂肪を注入していきます。
もし、ポケットの中に注入した脂肪が漏れてきたら、その時点で必ず取り出しておきます。このようにすれば、バッグでの豊胸術で拘縮してしまったバストも、柔らかい自然なバストに再生できます。

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